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NEW自治振興区って、私たちのことなんです。

自治振興区は、地域の課題を見つけ、住民が主体となってまちづくりに取り組んでいる組織です。

「住民自治のあり方」を考える懇談会が始まった

庄原市では、自治振興区と市行政の適切な役割分担や、交付金の算定基準などについて、市長も交えて話し合う必要があるとの提案を受け、令和7年8月、庄原市自治振興区連合会(市内全22振興区で構成する組織)と市による「住民自治のあり方」に関する懇談会が始まりました。

第1回の懇談会では、市の住民自治組織やまちづくり基本条例、連合会の取り組みなどについて情報を共有し、自治振興区のあり方や市の費用負担、今後の対応について話し合いました。

続く第2回(令和7年11月)では、今後、何を整理・検討していくのか、どのようなスケジュールで進めるのかを確認するとともに、令和8年度の予算編成に向けた交付金の暫定的な対応について協議しました。

こうした議論を踏まえ、自治振興区が担う業務の内容や量を把握する調査も行われました。そして、今後の業務の整理や交付金などの見直しを進めるためには、まず「自治振興区とはどのような組織なのか」という基本的な考え方を整理する必要があるとして、検討が進められています。

市が示した「定義」と八幡の考え

令和8年6月の第3回懇談会では、自治振興区と市行政の役割や業務の整理の進め方などが話し合われ、市から「自治振興区の定義(たたき台)」が示されました。その後、各自治振興区に意見が求められ、八幡自治振興区でも回答をまとめました。

ここからは、市の案の主な内容と、それに対する八幡の考えを紹介します。

1.市が示した「定義(たたき台)」とは?

市の案では、自治振興区をどのような組織として位置づけるのか、また、どのような活動や運営のあり方を求めるのかが整理されています。

主な内容は、次のとおりです。

① 自治会との関係における役割

自治会(八幡では支部や組がこれに相当)同士の連絡調整、単位自治会への支援、自治会活動の連携や広域的な事業の実施、自治会未設置区域における住民自治機能の補完など、自治会との間で担う役割を明確にすることが示されています。

② 地域課題の解決に向けた活動

生活支援、健康づくり、交流、生涯学習、子育てや高齢者福祉、防災・減災、防犯、交通安全、環境整備、文化の継承、地域の魅力向上など、幅広い活動分野が挙げられています。また、情報発信や新たな担い手の確保に関する活動も含まれています。

③ 民主的で透明性の高い組織運営

構成員の意思に基づく意思決定、地域住民の参画促進、意思決定過程の情報提供などが示されています。
さらに、組織の継続性や信用性を確保するための法人格、執行機関から独立した監督・牽制機能(評議員等)についても盛り込まれています。

これらは、自治振興区の役割や運営のあり方を整理しようとするものです。一方で、こうした項目を定義に掲げることや、すべての自治振興区に共通する要件として求めることが適切なのかについては、検討が必要です。

2.八幡自治振興区は、どう考えたのか?

八幡では、自治振興区の役割や組織運営の重要性を否定するのではなく、地域の実情に応じて活動や運営を考えられることが大切だという立場から回答しました。

(1)自治会(八幡では支部や組)との関係における役割について

自治会間の連絡調整や単位自治会への支援などは、自治振興区の特性を生かした重要な役割です。

しかし、地域の課題や実情はそれぞれ異なります。これらを定義上の要件として一律に掲げたり、すべての自治振興区の必須業務としたりすることは、地域の実情に応じた自主的な活動を制約するおそれがあります。

そのため、必要に応じて各自治振興区が主体的に取り組むことが望ましいと回答しました。

(2)地域課題解決業務(活動分野)を細かく定めることについて

市の案では、地域課題解決に向けた活動として16の分野が列挙されています。

八幡では、個々の活動を必須業務とするかどうかだけでなく、活動分野をあらかじめ細かく分類して列挙すること自体に慎重な検討が必要と考えました。

地域が抱える課題は、人口構成や生活環境、地域資源などによって異なり、時代とともに変化します。また、防災・福祉・子育て・環境など、複数の分野にまたがる課題や、列挙された項目に収まらない課題もあります。

そのため、具体的な活動分野を細かく示すのではなく、「地域の実情や住民のニーズを踏まえ、地域が必要と考える課題の解決に主体的に取り組むこと」という基本的な考え方にとどめ、活動内容は各自治振興区が柔軟に判断できる仕組みが望ましいと回答しました。

(3)住民参画を要件とすることについて

住民のまちづくりへの参画が重要であることに異論はありません。

しかし、庄原市まちづくり基本条例には、市民がまちづくりに参画する権利や、住民自治組織が地域の主たる担い手としてまちづくりを進めることが、すでに定められています。

住民が参画できる機会を設けることは大切ですが、実際にどの程度の住民が参加するかを、自治振興区の運営上の要件とすることは適当ではありません。具体的な方法や程度は、地域の実情に応じて考えるべきと回答しました。

(4)意思決定過程の情報提供について

意思決定の過程や背景を住民に伝え、透明性を確保することは重要です。

一方で、情報提供を定義上の要件として一律に規定する必要性には疑問があるとしました。情報を伝えることだけでなく、意思決定に至る過程で住民の意見や思いを把握し、議論や判断に反映できることが重要と考えるからです。

住民参画や情報共有は、まちづくり基本条例に基づく基本原則として捉え、具体的な方法は各自治振興区の実情に応じて柔軟に考えることが適当と回答しました。

(5)法人格の取得について

法人格の取得は、契約や財産管理などの面で、組織の継続性や信用性を確保する有効な手段の一つです。

しかし、法人格を持つこと自体は、住民主体の地域づくりを行う自治振興区の本質的な要件ではありません。地域の規模や活動内容、組織運営の状況によって必要性も異なるため、必須の要件とせず、各自治振興区が必要に応じて選択できることが適当と回答しました。

(6)独立したチェック体制について

組織運営や会計などのチェック体制を確保することは重要です。

ただし、評議員など、執行機関から独立した特定の仕組みをすべての自治振興区に一律に設置する必要はないと考えます。監査、役員会、総会など、地域の規模や組織構成に応じた方法でチェック機能を確保できるよう、運営方法には柔軟性を持たせることが適当と回答しました。

3.地域と行政は、どのような関係であるべきか

最後に自由意見として伝えたのは、自治振興区の定義を設けることを契機に、活動を「必須業務」「任意業務」に細かく区分するのではなく、地域の自主性や柔軟性を大切にしてほしいということです。

自治振興区は、人口構成や地域資源、自治会の状況、担い手、地域課題などがそれぞれ異なります。定義は、住民が主体となって地域づくりを行う組織であるという基本的な性格を示すものにとどめ、具体的な活動や自治会との役割分担は、各地域が主体的に判断できることが重要だと考えています。

また、地域課題の解決に当たっては、単に地域と行政の役割を分けるだけではなく、地域で取り組むこと、行政が担うこと、地域と行政がともに取り組むことを、課題に応じて考える必要があります。

それぞれが持つ人材・財源・情報・専門性などを生かし、対等な立場で協議し、必要な支援を行う関係を築くことが重要です。

地域が主体的に選択した活動を行政がしっかりと伴走・支援し、地域と行政がともに地域課題の解決に取り組める「共創」の仕組みにつなげていくこと。 これが八幡自治振興区の望む姿です。

4.みなさんの声をお聞かせください

今回の回答を通じて八幡が伝えたかったのは、地域ごとの実情や自主性を大切にし、住民が自分たちに必要な活動を選べることです。

これからの自治振興区のあり方は、役員だけで決めるものでも、行政だけで決めるものでもありません。

地域で続けていきたい活動、新たに取り組みたいこと、自治振興区に期待することなど、皆さんの考えやご意見をぜひお聞かせください。